2015年07月25日
入居者さんの利益とは何?
70歳以上の高齢者さんが入居している住宅の管理人をしている。
人生のベテラン組だから、なかなかどうして頑固で意固地な面が目立つ。
環境や食事面など生活のクオリティを決める点で、それぞれに不満をぶつけることが多くなった。
管理人として心がけてきたのが「入居者さんの利益を基準に行動する」ということだったが、最近は反省しなければならない出来事があった。
A子さんという入居者さんのひとりが、ここを退去するというのだ。
事情を話せば長くなるけど、要はA子さんが生活保護対象者であり、認知症が少しだけ進んだということで、経済的・環境的な面から引越しが妥当であろうという決断をA子さんのケアマネや市の福祉担当者、それに高齢者住宅の運営会社が下したということだ。
A子さんはいま、猫といっしょに暮らしているが、実はこの猫こそ数年前に不慮の事故で亡くなったA子さんの娘さんの忘れ形見である。
A子さんは日ごろから「猫と引き離されるなら、私は死ぬ…」と公言してはばからない。
管理人としてA子さんの利益は何かをきちんと考え、それを声に出して行きたい。
Posted by pochi21 at 22:42